元〇〇です。
『先生、来年度どうする?』
この言葉が終わりの言葉であり、はじまりでもありました。
肩書きは主任。
暦は12年。
ベテランと言って差し支えない私でしたが、園長から遠回しに『もう無理やろ?辞めたらどうなん?』という意味の『先生、来年度どうする?』という言葉をいただく。
しばらくは頭も心も付いてこず、沈黙。。。
それでも絞り出すように『、、、辞めます。』
と言うだけが精一杯でした。
もう20年以上前、私はその地域では初の男性保育士として小さな保育園に採用され手本とする人もなく手探りの中それなりに踏ん張り頑張って12年過ごしたのですが最後の数年は悩んでいました。
保育界、保育園との自分の考えの隔たり。
結婚し自分の子どもを育てる上での経済的弱さ。
とにかく仕事量が多く休みも書類などで潰れて睡眠も削られている。
自分が無能なのかと鬱気味になったり、記憶が飛び寝てはいけない場面で寝てしまう睡眠障害っぽさも出でいてそれは隠せないところまで来ていたのだと思う。
そこに園長からの通告に近い誘導尋問のような『今後どうする?』という言葉。
最後通告と言うよりは責任を感じて身動きの取れない私を解き放つ救いの言葉にも感じられました。
『終われる』
心拍数が上がり全身の毛穴が開くが脳には血が行ってないような麻痺した感覚。
息が出来ているのかもよくわからない苦しさ。
脳裏に『楽になれるぞ』『それ以外にないだろう』と言う思考が溢れて止まらず言葉になる。
絞り出す。
『辞めます。』
年末だったか年始だったかは覚えてないがそこから数ヶ月勤めて3月末で去りました。
ちなみに仕事のアテなどありません。笑
嫁と子ども3人を抱えた無職の30代のはじまりでした。
|